まわれアザラシ、棍棒よけて。

公演の宣伝用ブログ 兼 雑記

24歳⑦

TITLE: 属性がつくのはイヤだー

CATEGORY: 日常生活

 

最近ちょっとまずい。
ディスクユニオンが新宿にいっぱいあることを知った。パンク館という所に行ってみた。嘘みたいに細長いビルの5階かそこらにあった。エレベーターに落書きがあった。デトロイトメタルシティみたいにベタな感じのモヒカンやゴスロリ系の人ばっか居たらどうしよう、まず店員が……入れないかもと思った。しかし向こうも商売なのだ。ここで入らない人生は嫌だと思った。

店員はかなり普通の好人間であった、好若者たちだった。見向きもされなかった。にらんだり床に唾を吐いたりしなかった。
そのとき居たお客は、むしろなんというか、へなへなな感じだった。弱そうだった。俺も弱そうだ。
つまり何がいいたいというと、そのあと、本店、中古買い取りセンター、よくわからんない店舗、シネマ館、5件ばかり回ったんだ。本店の地下には、漫画太郎とか根本敬による壁画があって、ここが「アングラの巣窟だ」みたいな雰囲気を醸していたのに、中には普通にモモクロのCDとか売ってたんだ、モモクロをバカにするつもりなんてないもも。だってよくしらないもも。とにかく健全だった、価格も健全だった、まぁその本館では何も買う気がしなかった、
まぁいいんだ、話の要点はそこじゃないんだ、
俺はシネマ館が気に入った、一番コンパクトで、なぜかボブ・ディランが掛かっていて、そこで、映画のDVD百円均一セールのことを知った。それは2月12日に行われた。このシネマ館で11時から整理券が配られる(整理券?)わからんけど、これはいいなぁと思って、当日、下北で観劇する前に、向かったんだ、列に並ぶと、皆大きなリュックを背負っている、長髪の人のおっさんや短髪のおっさんでいっぱいだった。整理券を持って自分の順番に沿って、すると、持っている整理番号と並んでいた場所が違ったらしくて、おっさんに注意されたんだ、それはいいんだ、俺が悪い、でもすごいと思ったのは、即座に俺の持っている整理券の番号を把握して、それを指摘したおっさんのなにかすごく場慣れした力だったんだ。
そう、そこは場慣れしたおっさんたちの巣窟だった、セールが始まると、みんな商品にしか目がいかない。エサを前に思考を捨てたアニマル、資本主義の残飯を漁る豚だった。俺もそうだ、味なんて気にしない、気づくと32本もDVDを抱えていた、だって3200円だぜ、32本の映画が。著作権が切れて、ダンボとバンビ同時収録(どっちもドラッギーな映画だってことは俺しってる)のやつとかもあったから、実際40本くらいだ。ガム一つ追加する感じで映画が買えるんだ。でもこんなにたくさん籠からはみ出してまでDVDを買っている俺はアホに違いないし、絶対ヤバいと思ったら、みんな籠からはみ出してたんだ。
 おっさんおっさんおっさんおっさん、一人だけ若い女の人が居て、俺はすごくほっとしたんだけど、その女の子に対する「君、よく来たね」みたいな感情は紛れもなくおっさんそのものだった。
まだこの話は続くんだけど、じつはまだ、要点っていうか、これが言いたいがため、みたいな結論が言えないんだけど、さらに思い出したのが中野の件だ。そもそも俺は最近中野、高円寺、阿佐ヶ谷辺りに自転車でよく行くんだけど、そもそもディスクユニオンを漁り回っているのも、中野店のB級品でかなり好きなものが集まったからだったんだけど、あと池袋店で買ったeelsにドはまりしてから、そのアルバムを探しているからなんだけど、とにかく中野を歩いていたんだ、早稲田通りのBOOKOFF経由で、中野Diskユニオンを目指して、
すると途中寄った商店街の、薄暗い路地の八百屋みたいなレコード店が、セールをしていた。
プレートを掲げたおっさんが、往来の僕たちに対して、「ひやかし大歓迎」「暇つぶしにいかがです?」八百屋くさい胴間声。
でもよぉ、CD・レコード全品百円だって言うじゃないか。言ったんだよクソが! で、気づいたら2時間近く経ってた。  
ドラジュビスのキリンのアルバムとかあって嬉しかったし、よくわかんねぇポストロックをジャケ買いして、まぁまぁいいやつだろうなぁと思って、帰って聞いたらやっぱまぁまぁいい感じで、いい思いしたけど、
レディオヘッドの「キッドA」と「OKコンピュータ」とか絶対アマゾンで1円なんだろうけど、送料込みだと258円だから、(覚えてしまった)100円は得だなぁみたいなワナにハマってた。
俺の、俺の知識が足りないせいで、この中に眠っているずいぶん良いものを見逃してしまうんだろうなぁと思いつつ、ワゴンの中をぼぉーっと見てたら、突然おっさんに話しかけられたんだ。

「場所交換しよ?」

知り合いでもなんでもない人に語りかけるにしては、すごくフラットで、場慣れした語り口だった、俺はその瞬間わかったんだ、俺はいまヤバい世界のトバグチにいる、だからおっさんは話しかけてきたんだ、今ならまだ引き返せる(あとレコードとかに手を出したら人生がしぬ)もうなんもかんも放り出したいと思いつつ、放り出すことも出来なかった俺は、CDを7枚買った。ラーメン一杯分のジャンク。

俺はヤバい、このままじゃまずい。

全然関係ないけど、今日もジュンク堂に3時間居た。全然居れる。途中イス座ってメンタルヘルスの本を読みきってしまったから、体は疲れてないけれど、時間が早い。楽しいっちゃ楽しいんだけど、やばいっちゃやばい。
あと、全然関係ないけど、最近散歩が楽しい、やばい、たぶんこれは反作用だ。散歩しているときだけジュンク堂ディスクユニオンBOOKOFFAmazonのことを忘れられるんだ。

服屋に行く10万分の一の気安さで、ディスクユニオンに入れるようになった俺には、確実に、なにか良くない属性に染まりつつある、まだまだライトだが。人生が、人生の危機だ。はやくなんでもいいから地に足着いたバイトをして、服とか買うんだ、髪とか切って、眉毛とかやってもらって、綺麗な服着て、猫背直さないとヤバい、
やばいぞー。

ま、楽しいんだけど。

あと、メンタルヘルスの本によると、
ヤバいときは呼吸が浅くなって、体も固くなってるから、
腹式呼吸とストレッチがいいらしいっす。
急にされると怖いね。

あと、イライラしたり、テンパってる自分の状態を、まず肯定するんだって。
ストレスを感じている自分を許す。対処はそれからー。

 

〜〜〜〜

なんてことだ。

結局おれは今、高円寺と阿佐ヶ谷の間に住み、

レコード、CD、DVDや本を扱うお店で働いている。

 

でもまぁ、それですごく属性がつくとも今は思わない。

レコ屋には色んな人が働いているし、お客さんも色々だ。

音楽好きなどの共通点はあるかもしれないけれど、みんな違う。

まぁ、似てくるところもあるかもしれないけれど。

 

お客さんにも従業員にもオシャレな人が多いけれど、僕はそんなにオシャレになっていない。未だに服の10〜20倍くらい本やCDに金を使っている。5千円くらい平気で本やCDを買うのに、なぜか3000円の服や靴を見送ったりする。高円寺にはめちゃくちゃオシャレな古着屋さんがあるのに、まったく入らねぇ。

 

なんで高円寺に住んでるんだ?

A.職場が中央線沿いだから。